2011年も今日でおしまいです。さて、今年一年いろいろと自転車を乗ってきましたが、私が思う2011年のMVB(Most Valuable Bike)は??
TREK Mamba XT 2012 でござる。
参考記事:
A) トレーニング用MTB: TREK MAMBA XT 2012
B) TREK MAMBA XT 2012 : トレーニング&街乗りMTB(その2)@浦安~葛西~若洲
MVBのValuableだけでなく、MCB(Most Comfortable Bike)とでもいうのでしょうか、総合面でこの自転車が最も快適だと思っています。
1)MTB 29er HT(Hardtail)というフレーム形式
2)フラットバー+エアロバーというハンドル形式
3)Shimano Deore XTの非常に良質なグループセット
4)ディスクブレーキ
5)700x35c (38c)程度のスリックタイヤ
6)Speedplayのビンディングペダル
7)MTB”非”ブームによる盗難のリスクが比較的低い
8)柔らかいサドルによるパッドパンツ”レス”
9)Ergon GX1グリップのすばらしさ
10)海外通販じゃなく信頼できるお店(TREKストア六本木)が近いことによる安心感・お気軽感
このあたりのメリットを総合的に評価した場合、Mamba XTがMVB, MCBかなと。
もちろん峠登り、100マイルオーバーのロングライドになった場合はロードバイクに軍配があがると思いますが、長距離・山登り以外の点も含めた総合評価です。
上記のメリット点を少し補足。
1)、5)について:
700cのタイヤが履ける29er HTは舗装道路を走るにはかなり良いフレーム形式ではないかと。特に都内の交通戦争、ストップアンドゴーの嵐環境下では、非常に快適だと思っています。35c, 38c程度のスリックは毎日乗っても空気圧管理は1週間に1回程度で良いし、そもそもほとんどパンクしないので出発までの準備が気楽なものです。23cクラスに比べて随分太いので、平行段差やお馬鹿なタクシー運転手の幅寄せにも段差飛び越えによる回避可能性が上昇します。100km程度の平坦ツーリングならこのタイヤ幅で十分だと思っています。多少のダートも大丈夫ですし、40km/hも普通に出せます。ドラフティングを使えばロードバイクのメンバーと走るときにもついて行けると思います。
2)について:
本格的なTTバイクを持っていないのですが、フラットバー+エアロバーの組み合わせは、個人的には最も快適なのでは?と思っています。エアロバーの快適さは言わずもがなですが、腕をここに置いて、ストレートなり、緩やかなカーブを曲がるのはとても快適で、上半身の疲れも溜まらず気持ちが良いものです。ペダルに集中できますし。で急カーブやタンシング時には、フラットバーで操作します。フラットバーを握る手は、ハンドルを切る際にトルクを最も掛けやすい形状(+握り形状)であり、MTBみたいな激しくハンドリングをする使い方としては最も最適です(だってハンドル回しやすいもの)。いわゆるTTバイクのハンドル(参考:LITESPEED C2 TT)は、トライアスロンやTTレースなどそれほど急カーブや上り坂がないコースでは良いかもしれませんが、そのような好条件のコースってあまりないですし、空気抵抗の面からみても、フラットバー+その前方にブレーキレバーが伸びているものが最も空気抵抗も少なく良いのではないかと。はっきり言えばTTバイクもフラットバーの方が良いのでは?と思っています。TTハンドルは、ダンシングがし辛く上り坂で力が入らず大変です。
まぁ、まだいろいろありますが、とりあえず、フラットバー+エアロバーの組み合わせは個人的に最強だと思っています。これに慣れちゃうとロードバイクのドロップハンドルが面倒で・・・(笑)下ハンよりもエアロバーの方が空気抵抗は抑えられますし、長時間ペダルを回せますし。
3)について:
Deore XT。もう素晴らしいの一言。ロードバイクコンポでいうUltegra相当のセカンドグレードですが、機能的・品質的に全く問題なし。非常に良い物作りで分野が違うとはいえ、同じエンジニアからみてとても品質・性能が良いグループセットだなと。エアロバーを握って淡々と漕いでいる時にクランク周りを見ると、ああいい精度だーと感心します。安かろう悪かろうで、価値まで破壊されている製品が世の中にあふれている中、こういう良い物を使うのは気持ちが良いですね。安いものではありませんが、上位XTRほど値段はぶっ飛んでいないので、29er HTユーザーさんは是非Dyna-sysのXTをご検討ください。シフター、ブレーキ、クランク、とても良質です。
4)について:
私は自転車のブレーキでいえばディスクブレーキが最も(ぶっちぎりに)優れていると思っています。大好きなブレーキ形式。まずリムブレーキは早く撤廃したい。リムはタイヤとチューブを受ける部分であり、そこにさらにブレーキシューの摩擦で擦るなんていうブレーキはいかんです。1部品、1機能がベースのカンパなら最初にやるべきだと思うんだけど、ロードバイクにディスクがきたらカンパは技術がないので少し遅れそうですね。スポークでバランスをとっているリムはカーボンなり軽量化や空気抵抗(剥離)を求められ、さらにパッドで擦るなんていうのはどうみてもまずい方式だと思います。パッドの位置調整で平行だしたり(トゥーインが良いと言ってみたり)、パッドの左右バランス、ホイールの取り付け・取り外しなど、リムブレーキは面倒臭すぎます。ディスクブレーキの効きの良さ、雨の日の制動力、ホイールの着脱面、見た目(笑)、もう質量くらいしかデメリットがありません。ロードバイク用は、極小さなローターなりで済みますし、バイク全体がこれだけ軽くなっていますから十分にディスクのロードバイクは現実的だと思います。というわけで、ディスクブレーキという形式が大好きなので、このバイクも好きなのです。日本にクロスバイクでディスクブレーキタイプが少ないのは悲しい限り。Vブレーキとか、もうどうしようもなさ過ぎて話しにならんとです。(あくまで個人的な意見なので、Vブレーキユーザーさんごめんなさい)
6)について
このペダルはいいですよー。MTB用を注文いれているのですがなかなか発送されません・・・。信号待ちスタートで、前のローディーが他社ペダルで何度も空振りするのを見るとspeedplayで良かったと思います。しかーし、クリートには改善の余地ありですね。
9)について
Ergon GX1のグリップには、すごくいろいろなことを学ばせて頂きました。なぜフラットバーなのか!?人間がフラットバーの自転車に乗るときにどのような動きをするのか、このグリップが教えてくれた気がします(大袈裟だけど)。良いグリップです。ダンシング時なぞ特に。そういう意味では2)のフラットバー+エアロバー+Ergon GX1が個人的に最強のハンドルシステムです。
10)について
円高、ネット、海外通販の影響で自転車もかなり簡単に海外から購入することができる時代になりました。私も例外ではないですが。しかし、トレックストア六本木にお世話になっていると、やはり対面で相談できるプロショップで購入することのメリットは200%あります。確かにトレックもトレックUSAのドル価格を見ると、トレックジャパンの日本円値段を見て???が並ぶことは多いですが、その差分で、日本のスタッフさんは生活しているわけで、小さいとはいえ会社を経営している身から考えれば人件費は第一に考えないといけない必要経費です。そういう金額面ではなく、ストアのスタッフさんたちに気軽に相談できるのは心強いです。トレックはすべての自転車が生涯保証なので、その点ももちろん魅力ではあります。実際には私も海外で購入して自分で一通り組上げ・メンテはできますが、何せ仕事も忙しいので面倒なこともありますし、そもそも我流でいまいちなセッティングをすることもあります。そんなときに親身になって相談に乗ってくれるプロショップは非常に価値があると思います。彼らの対応を含めての日本値段と考えるととりわけ高いとは思えません。海外通販しか購入された事がない方は次の一台はプロショップでいかがですか?気持ち的に安心というか気楽です。
だらだら書きましたが、こんな理由で、今年のMVB(MCB)は、私のコンフィギュレーションによるMamba XTなと思っています。来年も更なる快適バイクを求めて検討します。