Bontrager Aeolus 7 D3 Tubular (その1)

昨年(2011年)冬期に発売を開始したBontragerのカーボン極太リム幅ホイールAeolus D3シリーズ。Bontrager/TREKが持ち前のカーボン技術はもちろん、数値シミュレーション、風洞実験などを経て気合いを入れて開発したホイール群です。リムハイトは3cm, 5cm, 7cm, 9cm。それぞれクリンチャーとチューブラーを用意し、しかも前後独立して購入できるので、組合せは柔軟に構成できます。

(米国Bontrager公式サイト: 英語) Bontrager Aeolus D3

TREK JapanのAeolus D3がそれなりに解説してあるページ(こんなに良いホイールなのに、ちゃんと解説した日本語ページはない。残念すぎる。詳しい解説なら、英語サイトを見た方が良いです。)

D3 = Dual Direction Designの略らしく、イマイチキャッチーな名前ではありませんが、かなり空力に関して追求したらしく、Zipp, Hed社の同クラスディープリムを完全に空力特性で上回る結果を発表しています。結果をそのまま信じれば、現時点で張り合う相手はMavic CXR 80だけでしょうか。

Aerodynamic Development of the Bontrager Aeolus D3 Tubular Wheel Line 
(PDFファイル)

空力特性・・。どうなんでしょうね。ホイールだけで議論すればまだまだ改良点はあると思いますが、なにせライダーの体は風を受けるので・・・・と言ったら議論が終了してしまうので、空力特性は重要ということにしておきましょう。少なくともレースでコンマ秒で争うならわずかな空力特性も良いに超したことはありません。ホイールエンジニアとしては追求して当然です。アイアンマンなり180kmの平坦をただ走り続けるなら、コンマ秒が、数秒・数分となり効果があるでしょうね。

 TREK Madone 6.9 SSL (2011) +  Bontrager Aeolus 7 D3 Tubular

D3ホイールは前後独立して購入でき自由度が高いのですが、デザインに関しては制限があります。ホイールとして単品で買う際には、スポークの色は黒、”Bontrager”のロゴの色も白になり他のカラーは選べません。Project Oneで完成車を同時に購入した時のみ、スポークは白くになり、”Bontrager”のデカールも色を9色から選ぶことができます。白スポークはかっこええのですが、単品では購入できません。

今回”Bontrager”の文字カラーが赤のバージョンです。ちなみに全てデカールは”シール”なので剥ぐことができます。TREKユーザー以外でも剥いでしまえば、この高性能ホイールの恩恵を得ることができます。私もTREKバイクを買うまでは、Bontragerは正直ダサいと思っていましたが、TREKユーザーになっちゃうと全く気にならなくなります(あたりまえ)。さらに堅実な物作りで、むしろ好きなブランドになりました。コロコロ印象は変わるものですね。(おそらくイタリアンバイクなどに乗っている方は、ボントレガーはなぁ・・と思っている人がいらっしゃるのでは?)

ニップルは写真で見にくいですが外から調整できるのでチューブラータイヤが貼ってあっても振れ取りは可能です。BontragerはTREKジャパンが完全サポートしてくれるので、おそらくスポーク一本単位で修理は可能かと思います(たぶん) Lightweight, Cosmic Carbone Ultimate, Mad Fiberなどの修理が困難なスポークとは違い、普通に入手可能なDT Aeroliteスポークなのでメンテナンス性は極めて良好です。

写真の黒のバルブエクステンダーは付属していました。他にはクイックリリースと、バルブエクステンダーを回す小さい”Cの字”のパーツ、そしてホイールバックとマニュアル・・。内容物はそんなものだったかな。

ハブは、チューブラーとクリンチャーで違う様です。少なくともチューブラーがDT180 (OEM)で、クリンチャーはそれより1つグレードが下がる(DT240s???)です。詳しくは知らないので、クリンチャーをご検討中の方は一応ご留意くだされ(といっても何ともならんけど)

現時点でのデフォルトのフリーボディは、Shimano/SRAMの10sだと思われます。一方で、Shimano 11sフリーボディ、Campagnolo 11sフリーボディーも販売していますので、交換すればいずれにも対応可能です。少し経てばShimano 11sがデフォルトになるのでしょうね。DT180 / DT240sのフリーボディは共通の様なので、TREK経由で買わずとも直接DTのパーツとして買えば良いのではと思います。私は当然のことながらカンパフリーボディに変更。引っ張って抜いて、また差し込むだけ。交換は簡単です。

参考:DT Swiss Rotor kits Road Campagnolo
http://www.dtswiss.com/Accessories/Rotor-kits


超極太リム(27mm)で、コンチコンペ(22mm)より両側2~3mmリムの方がはみ出ています。これによりブレーキの調整が面倒です。ここまで太くする必要があるかは疑問ですが。乗っていて安心感・安定感があるのは事実です。

これだけ太いのでブレーキのセッティングは他のホイールと共通にすることはできず、すんなり交換というわけには行きません。Bora/Hyperonあたりと交換する場合はワイヤーの調整まで必要です。Madoneはともかく、Speed Conceptは最悪のメンテナンス性のブレーキなので、全く替える気になりません・・。

このホイールに関して、スポーク数と質量を比較してみると、

・Bontrager Aeolus 7 D3 Tubular : 18/24H, 660/795g
・Campy Bora Ultra 80 : 16/18H, 715/825g
・Campy Bora Ultra Two : 18/21H, 565/745g
・Lightweight AUTOBAHN Disc : 780g

質量だけで見れば、Bora2とBora80のちょうど間に入り、LWのディスクとは(後輪)同じ位です。

さて、実際に乗ってみるとこれが実に素晴らしく良い感じ。記事のタイトルが(その1)なのはまだまだ全然乗りこなしていないので、続編で紹介したいと思います。ハッキリ言ってかなり良い感じで、一発で気に入りました。まず、Madoneでいろいろ試して、(面倒ですが)スピコンに履き替えてTTバイクで試してみようと思います。D3 3cmの軽量チューブラー(1150g)をヒルクライム用に、平坦コースやトライアスロンはD3 7cmがあれば、この2セットで全てが事足りるのではと思いました。少なくとも、Bora Ultra 80のようなマッタリ感は全くなく、LWディスクとは質量が同じでも、ここまで違うのかというほど、さっと加速でき、スラロームをしても本当に安心して体を預けてゆけます。いろいろな場面で使うのが楽しみです。

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2012/11/15 次記事更新:Bontrager Aeolus 7 D3 Tubular (その2)

若洲の朝トレ時に、再びZeroさんと遭遇。

今朝の朝トレは若洲海浜公園に。偶然(?)にもブログやTwitterで交流のあるZeroさんと遭遇しました。

Zeroさんのブログ:Zeroから始まる自転車日記


写真がイマイチすぎる・・・・・。(やってしまった)


Zeroさんは、Colnago CLX + SRAM Red 2012 + ROTOR 3D(+Q-Rings) + Campy Bora Oneにお乗りです。
やはりイタリアンバイクは端正でかっこいいですね。フォント一つの使い方から綺麗なのですが、塗装もいいんですよね。米国と欧州のあらゆる分野のプロダクトと同じ傾向ですね(笑
Boraのブラックレーベルは落ち着いていてかっこいいですね・・。Bora 80はブラックでも良かったかなと少し後悔・・・。


さて、やはり注目すべきは楕円チェーンリングのQ-Ringsです。ツールでもウィギンス含めチームスカイがモーレツな楕円のリングを使ってしましたよね。
最近楕円が流行っていて多くの方が導入されています。たしかに人間の構造上クランク一回転でのトルクを一定にすることは難しく、というより一番強い場所は明確で、楕円のチェーンリングも理にかなっている気がします。
うーむ、一度乗って確かめてみたいですね。一方で私はカンパなのでなかなか楕円を導入するのは面倒なのですが、MambaについているROTORクランクのPower2Maxには付けられるかも(?)しれないのでちょっと調査してみたいと思います。
Zeroさん含め、楕円になれると真円に違和感があるとのことです。


SRAM Red 2012 DoubleTapコントロール。SRAMのデザインは個人的に近未来的というかアメリカ的というのか殺伐としていて好きです。
このダブルタップシフターも結構お気に入りで、もしS-worksなりCerveloなりCannondaleのロードを持っているのであればSRAMで組むんだろうなぁなんて妄想しつつ。ブラケット部も小型で掴みやすく、非電動のDuraAceとは比較にならない握りやすさですよね。カンパに近く。
リア・ディレーラーも相当かっこいいですが、Shimano XTRのリアディレーラーに少し似ていますかね?


若洲はかなり北風が強く吹いていました。冬の北風に雰囲気が似ており、いよいよ秋をすっ飛ばして冬に近づいてきたなぁという感じです。
スピコンは向かい風の時に特に面白いので(あんまり強烈ではなければ)ウェルカムなのですが、横風はディスクなのでフラフラしますね(笑

事前に調整していたとはいえ、自転車知人に会うのは会話も弾んで楽しいものですね。また機材を見させてもらえるといろいろ参考になります。またお会いしましょう。
若洲しょっちゅう走っていますので、若洲を走る際にはお声掛けください。

 

朝トレをまったり再開。

落車して肋骨骨折をしてから2週間、昨日より朝トレを再開しました。普段の生活では全く痛くないのですが、寝ていると寝返りなどで痛くなり、起きたときに一番痛いというのが続いていました。それもこの3日くらい急に痛みが引いてきたので、昨日朝から低負荷で再開しました。

久しぶりのロードバイクは気持ちが良いですね。再開1日目は晴海埠頭へ。ママチャリしか乗ったことが無い人はこんな素晴らしい自転車もあるというのを知らずに死んでいくのね・・とか考えながら(笑


とりあえずLWのディスクホイールの反応チェックも含めて出発。とても良い感じだけど、何せ2週間ぶりなので体力が落ちていることありホイールの評価は避けたいと思います。すくなくとも重い感じは殆どしませんでした。しかしLW付属のOEMのDT190sのラチェットはイマイチですねぇ・・・。カンパのCULTハブになれてしまうと音は下品だわ、転がり摩擦は大きいわで、残念な感じです。単品で打っているDT190とはどうやら違う製品の様で(?)、改善すべきパーツがあるか調べてみようと思います。それにしてもディスクってすげー音がします。ゴーっと。あと音がディスク表面で反射するので、ビンディングを外すときのバチンという音も響きます。とりあえずホイールは問題なさそうでした。


二日目は、お台場までSuperfly Elite (2012)で。先日トレックストア六本木にいったら、ゲイリーフィッシャー氏がいて2013年のSuperfly SLの取材などをやっていました。
ちょいと2013 Superfly SLに乗ってみましたが、ヤバイですね。ちょっと2012年モデルを買ったのは失敗でした・・・と言わざるを得ないほどの進化。もう完全にロードバイク並の軽さ。私のSuperflyは軽い29er MTBという印象に対して、2013 Superfly SLは少し重いロードバイクという印象です。1kg以上軽量化されるともう自転車の表情が全然ちがいますね。ロードバイクにもう投資先がない方は、是非Superfly SL (2013)のHTを!(笑


朝から入道雲がもくもく立っていました。久しぶりに雨でも来そうな天気でしたが、この時間は良い天気で綺麗な青空でした。

骨折する唯一のメリットは、人間が何かアクションする際に骨折箇所をどう使っているのか明確にわかる点がありますね。現在の状況で朝トレをしていると、まず道路の段差があればやはり肋骨に響きます。あとはダンシングも痛いほどではないのですが、ピリピリくるのでダンシングでも肋骨は使っているなと。あと私の骨折箇所ですと、右ペダルが一番下にある時にピクっと来ます。実に面白いなぁと。

先日、NHKがウサインボルトの特集でその走り方を解析していました。彼はもともと背骨が曲がっているようで、足を出す際に体が傾いてしまいそれを補いながら走っているそうです。それが無ければ9秒前半は出るだろうと。あの番組を見るとボルトが如何に努力してあの超人的な記録を出しているか分かりました(ただの先天的な天才ではなかった)。先述の肋骨していると、痛みでどういう動きをしているか分かるように、いずれ脳波などが簡易な装置で測れるようになると自転車なり各種スポーツを総合的に解析できる時代がくるかもしれませんね。シャープなど日本の大手メーカーは是非脳波の分野に進んで欲しいですね。4K TV作っても大して売れないでしょうし。コンテンツもろくなものがないんだし。 200万円越えのテレビを買えるお金持ちは生活が充実していてテレビなんて見ていませんし(笑

とにかく、少しずつ負荷をあげて朝トレを骨折前の状況まで戻します。