もうタイトルから殆どの人に役に立たない内容です。スルーしてください。
敢えて書く必要もない内容ではありますが、同じような交換をする方がいるかもしれないので、一応まとめておきます。
(素人作業の備忘録なので、実際の作業は別途公式情報などを参考の上、自己責任で。誤った内容である可能性も十分にあります。)
BB30規格に関しては、もう散々いろいろな箇所で扱われている(叩かれている)ので、詳しい説明は省略いたします。
BB30 Standard公式規格サイトなども参照してください。
要する最近はやりのBB30規格フレームにシマノのクランクをシマノ公式では付けられないのがやや問題(というか面倒)になっているのでこのブログで少し紹介します。
<変更前>
・BB30対応フレーム (LITESPEED Archon C2)
・BB30ベアリング(圧入):Vision Ceramic *(LITESPEEDのスペックシートを参照した。VisionはFSAの子ブランド(?)らしく、そのセラミックベアリングということだろうか・・。詳細は不明)
・BB30用クランク+チェーンリングセット:FSA SL-K Light BB30 (53-39T : ノーマル・ダブル, 175mm)
<変更後>
・BB30対応フレーム (LITESPEED Archon C2)*変化なし
・BB30ベアリング(圧入):Vision Ceramic*変化なし(利用する)
・BB30ベアリングに挟むシマノ用シム:Wheels Manufacturing Inc. BB30 to 24mm Crank Spindle Shims @ Wiggleで購入。
・シマノクランクDura-Ace FC-7900 (53-39T, 175mm):HOLLOWTECH II対応。
BB30フレームは、フレームメーカーにとっては、Qファクター云々というより、タップを立てなくて良いなどのメリット(?)があるようですが、そのフレームにShimanoの24mm系のHT2クランクを付けるのがやや面倒です。付けるためのアプローチは、
1)BB30に圧入+ロックタイトで埋め込むシェル(アダプター)を使う(BB30の規格側ではこれを推奨しているのかな・・。)。シェルの中にはいつものタップが立ててあるので、HT2対応のBBを普通に使えばよろし。メリット:がっちり嵌るのでおそらくBB回りの剛性・強度は高いのではないか。デメリット:シェルが重たい。一度入れたら不可能ではないが抜くのが困難。とはいえ、はたして抜くことなんてあるのか?BB30フレームなんて殆どフルカーボンだから使って数年ですよね。抜いてコンポ総入れ替えとかそんなにするのかな?と考えれば、やはりこのシェル(アダプター)を埋め込んで普通のBBを使うのはアリだと思っています。メンテも楽になるし。
*構成:BB30フレーム+シェル+HT2用BB+HT2クランクセット
BMC SLR01 (2011)に付属してきたBB30に圧入する標準BBシェル。51g。使っていませんが、一応重さを量ってみました。これをいれちゃいえば、標準BBなのでお気楽です。しかし圧入にはコツがいるようですので、お店に任せるのが得策かなと。
2)BB30のフレームに着脱可能で、HT2対応のBB(と言って良いのか・・)を入れる。例えば、KCNC BB30 RD Shimanoなど。メリット:1)の様に圧入+ロックタイトの様な作業ではないので、将来取り外しやすい。デメリット:ブログを見る限り一番外側の赤いプラの部品が割れるなり、耐久性が悪いなり書かれている。真相はしらん。あと、私の様に既にBB30クランクが付いている場合は、圧入されているBB30ベアリングを外さなければいけないので、フレームに少なからずダメージはある。
*構成:BB30フレーム+KCNCの上記製品+HT2クランクセット(* HT2用BBは不要)
3)BB30のベアリングを使い、その上(その中と表現すべきか)にハマるシムを入れる。例えば、Wheels Manufacturing Inc. BB30 to 24mm Crank Spindle Shimsなど。メリット:安い。取り付けが楽。デメリット:BB30ベアリングの性能にクランクの回転性能が依存する。BB30ベアリング+シムの重さをどう見るか
*構成:BB30フレーム+BB30ベアリング(圧入)+シム+HT2クランクセット
4)将来的にシマノがBB30対応HT2対応BBを発売すれば公式に対応となる。まぁ、これは2)の製品と同等機能ですが、シマノはプレスフィットBB86に以降しつつあるのと、現状BB30は衰退していますから発売はないでしょう。
今回は3)を採用しました。理由として、取り付けが簡単というのもありますがブログをいろいろ見ると、BB30採用車が、数千キロを走るとBBまわりからカラカラ音がしてくる事例があるそうです。これは圧入されているBB30ベアリングがずれたり、ガタが来たりして起こっているようです。このあたりの現象を見てもBB30のダメっぷりが叩かれているようです。私のバイクはまだ出ていないので、とりあえず3)の上にハメるだけのシムで使っておいて、これからガタガタ来たら、BB30ベアリングを外すことになると思うので、そのタイミングで2)に移行または、将来なので4)があるかもしれない。こんな考えから3)を選びました。圧入されているベアリングをはずすのはフレームにダメージが掛かるのでその作業は最小限にしたいというのもあります。
さて作業開始。
まず、FSA SL-K Light BB30のクランク構成を参照します。
http://road.fullspeedahead.com/downloadfly.aspx?download=downloads/FSA_BB30Install.pdf
フレームを傷つけたくない場合はチェーンを切った方が良いですね。私は、フロント:インナー、リア:トップに入れて、つないだまま行いました。チェーンステーだけはプチプチ養生。
左側のクランクを外します。上記PDFのFig.1の8番BB30 Crank Boltを10mmアーレンキーで外します。普通に反時計回りでゆるむ。
ここでFig.1の10番が蓋になっていますが、それは気にせず(専用工具もいるし)、どんどんゆるめれば左クランクが外れます。
詳細を述べますと、8番のBoltを反時計回しに回すと、Boltの頭が10番の蓋にひっかかり、そのまま回しを続けて、クランクを押し出してくれる仕組みです。
左のクランクが外れると、右クランクと一体化した軸の顔が見えていると思うので、手でパンパン叩いて右クランクを抜いちゃいます。
クランクを外して、BB30ベアリングが見えているところ。このベアリングはフレームにがっつり圧入されています。今はガタガタしていません。
クリーニングとグリスアップ。
これがWheels Manufactureing BB30-SHIMです。単純です。BB30ベアリングの内側の径にはめるだけです。穴は、24mm径でHT2クランクがそのまま通ります。
右側をはめたところ。はめるだけ。クリアランスも良い感じでしっかりとはまりました。
左側も。実際にはSL-Kクランクを抜いたら薄い黒いワッシャーみたいなのがベアリングの上に乗っていたのですが、それは取ってしまいました。良かったのかな。とにかくBB30ベアリングの上にはめただけです。
あとは、普通にDuraの右クランクを差し込みます。軸根本のグリスアップなどは各人の流儀に従って。
*私のようにチェーンを切っていないで作業している人は、チェーンの輪の中にクランク軸を通すのを忘れずに(あたりまえ)
左クランクを付けます。基本ですが、トルクレンチを使い12~14Nmのトルクで均等にかけてゆきます。
*追記:おっと。他の方のブログを見て、間違いを発見。上記の写真は間違いです。12~14トルクで回す前にキャップを先に取り付ける必要があります。
軸の奥まで刺さっていることを再現するためですね。参考:http://cycle.shimano.co.jp/media/techdocs/content/cycle/SI/Dura-Ace/SI_1KY0A_002/SI-1KY0A-002-JP_v1_m56577569830651807.PDF
というわけで、写真は間違っていますので、気をつけてください。
というわけで無事つきました。今回は、フロントディレーラーの調整は必要ありませんでした。
(コンパクト化などをされる方は調整は必要になるかと思います。)
こんな感じで無事BB30フレームにDuraAceのクランクが付きました。
さて、質量変化ですが、
FSA SL-K Light BB30 (175mm 53-39T) : 618g
Shimano Dura-Ace FC-7900 (175mm 53-39T): 675g + Wheel Manufacturing シム: 30g =合計705g
(共にBB30ベアリングは使っているので測っていない。まぁ圧入されているから測れないんだけど)
よって87g増量です。まぁ、これは想定されていた事ですがシマノのクランクが重いので仕方がありませんね。SL-Kのクランクの軽量化っぷりは優秀です。
さて、書いていて、こんな内容公開しても仕方がないなと思いましたが、書いちゃったのでそのまま公開します。何かの参考になれば。
2010/12/19追記:先日BeOne組み上げでお世話になった方も同様の作業をされています。ご参考ください。:イザルコをコンパクト化 FC7950|Field of Dreams Ⅱ
詳細レポートありがとうございます!この情報は貴重です!
KCNC BB30 RD Shimanoの黒はどこも在庫切れ、
メーカーも在庫切れで次回納入は春頃なんて話ですし。
同じコトを考えている人はきっとけっこう多い、っていうか
ご存じのとおり、わたしもそのひとりですけどね~。
こちらはまだクランクが届きませんが、この記事をテキストに
年末にでもチャレンジしてみます!
こんにちは。
先週末に決行しました。終わった後から見ると大した作業ではありませんでした(笑)特殊工具も必要ないですし。
ネットを調べるとBB30ベアリングがずれて、クリック音がするという記事をよく見かけます。このあたりでこの規格どうなんだ?と思いますが、私も起こらないことを祈るばかりです。
仮にクリック音がしてきたら、BB30ベアリングをはずして、シェルアダプターを埋め込んでしまおうと思っています。カーボンフレームの寿命はたかがしれていますし、またシェルを外したくなることは、Shimano/Campa/SRAMを使う限りないのかなと思っています。
年末変更されましたらレビューなど!
Cannondale superSix3完成車に乗ってます。6700系アルテグラですが、BB30故にクランクのみFSA SL-K Light ですが、やはり変速性能を考えシマノ化を検討しているところにタイムリーなブログを読ませてもらいました。今のベアリングがダメになるときは、スリーブを入れるか KCNC adaptorでホローテックですが、せっかくのBB30(?),結構高価なカーボンクランクですので、チェーンリングのみの変更で当面やってみることにしました。セカンドバイクのNew105のチェーンギアよりリングを取り外しSL-kクランクへ装着(デザインも意外といけるのですが、そこだけ105グレードと気持ちダウンですが)し、乗ってみましたが結構いい感じです。
ただ、現行のデュラやアルテのリングは構造上入らないんですよね。
デザインが好みの旧アルテグラSL のリングをつけることを検討していますが、新型系コンポとチェーンリングのみ7800互換のアルテグラSLの相性が気になってます。
今回のシム挿入での今後のフィーリングの報告を楽しみに待ってます。
iZZZさん
コメントありがとうございます。superSix。良いバイクにお乗りですね!キャノンデールですから当然BB30ですよね。当面チェーンリング変えるというのは変則面でみたら良い選択だと思います。チェーンリングだけ売っていない最近のデザインは微妙ですよね。6600系ultegraになってしまいますよね・・。
(私はSK-Kで特別フロントに不具合を感じていませんでした。というよりアウターしか使わないのもありますが。)
この週末で130キロほど走ってきましたが、良くも悪くも何か重りがクランクまわりに付いているじゃないかという剛性感です。ものすごくしっかりしたという感じで、平坦ストレートでスプリントしてみましたが、がっつり踏み込める感じです。変速は相変わらずしないので、この剛性感(この表現が良いかわかりませんが)を得たことは、変更してよかったかなと思っています。
貴重な資料ありがとうございます。私は、Cannondale superSixのフレームを購入し、知り合いに6700系アルテグラで組んでもらった者です。せっかくのBB30なので、本当はFSAのBB30規格のクランクにしたかったのですが、shimano製の方が安価であったことと、FDとの相性を考えてアルテグラにしました。乗ってみてこれはこれで申し分ないのですが、BB30をまだ少し捨てきれない感がります。どうなんだろうって興味があります。ちなみに私はホビーライダーなので、競技志向ではありません。BB30対応のSL-Kなどに交換するのはどのように思われますか?miyashita様のアドバイスをいただきたく思い、コメントさせていただきました。
乗り物好き さん>
はじめまして。私もこのブログで書いておりますように”どどど”素人でして、平日はRunning、週末Cyclingの超ホビーユーザーですので、全く評価なぞできません!ましてや、DuraAce/SuperRecordなど性能的に全く不要のへっぽこライダーでございます。個人の趣味なんだから文句言わんといてーと思って乗っております(笑)
さて、私のケースと逆ですね(Shimano -> BB30クランク)ですね。お知り合いに取り付けて頂いたとのことですが、今のシマノクランクはどのように付けられましたでしょうか?この記事の1)のアダプターを圧入+ロックタイトで入れてしまっている場合は、そのアダプターを外すことが困難で(やるとフレームが痛む)、今からBB30化は難しいかと思います。この記事の2)KCNCなど、3)BB30 + シムのいずれかの構成でシマノクランクをお使いなら、BB30クランクには移行可能かと思います。
交換に優劣に関しては、FSA K-Wing, FSA SL-K, SRAM Redクラスの軽量クランクを用いれば、Ultegra 6700系より100g程度の軽量化は望めると思います。まずはここが一番の利点だと思います。軽量化を目指しているのであればGOだと思います。
一方でシマノのクランクはとにかく堅い(世の中では剛性と表現されていますが)ので、交換するクランクが柔いともしかしたら弊害がでるかもしれません(シフティングと思いっきり踏んだときの歪みなど)。逆に柔い方が良いという方もいると思うのでここは好みですね。
方々で叩かれているBB30規格ですが、せっかくBB30フレームでしたら、その恩恵(主に軽量化・・)を得るのもありだと思います。
興味深く読ませていただきました。
私はCAAD10にのっているのですが、今FC-6700を装着してます。
逆にBB30対応クランクにしてみようと、参考にさせて頂きました。
不躾な質問ですが、お手持ちのFSA SL-K Light BB30が不要であれば、譲って頂けないでしょうか?
kEIICHIさん
コメントありがとうございます。
残念ながらこのFSAクランクは、Auctionに行ってしまいました。手元にございません!
たしかにFC-6700よりも軽量化されるはずなので、軽量化面では魅力的ですね。しかし、そこはFSAなのでアウターチェーリングが相当手抜きでございまして、フロントの変速性能は残念なレべルです。
またFSAは、新品で買うと非常に高いので、SRAM Redあたりにいかれてはいかがでしょうか?
回答ありがとうございます(^_^)
なるほど、sram ですか~。
クランクならシマノと、ミックスでも大丈夫そうですね。
かなり無知なもので、またブログ楽しみにしています。
@miyashita
FSAのアウターのチェーリングは、もう何も工夫のない普通の歯でして、シマノに比べると相当イマイチです。
SRAM REDになるとかなり高額になりますが、いずれREDで揃えるなどの可能性もあると思いますし、いかがですかね。
いろいろご検討いただければと思います。
大変参考になりました。
BB30のBoardmanにシマノHT2のクランクをどうやっていれたらいいか知らなかったので助かりました。
ありがとうございました。
しかし、パーツのページも含めて自転車の写真(他のページ)が綺麗ですね。
vyv00411さん>
はじめまして。おお、コメントにアイコン付けられるのですね^^)v
BB30は本当にやっかいな規格ですよね。無事HT2クランクが取り付いたようで良かったです。
写真に関してもありがとうございます!またお気軽にコメント頂ければ幸いです。